「怪物だーれだ」
母から見たら、学校。教師からしたら、子供たち。それとも、子供同士?子供からしたら、親?・・・
誰も怪物じゃないけど、誰もが怪物。

次女が中学校に入って間もない時、部活のグループラインに悪口を書かれたことがあって、「学校に来ていない」と電話があった。
昔のことで、うろ覚えなとこもあるけど、娘は自分の卒業した小学校に逃げていた。気にかけてくれた先生のところしか行くところがなかった。
娘はあまり自分のことを言わない性格。その時も先生にも言わず、先生も何も聞かず、その日は先生のお手伝いをしていた。数ヶ月前までいた小学校。
娘は部活のために、校区外の中学校に行かせていた。全国大会に出るような部活だった。
「部活を辞めたい」。そう言い出して、私は先生のところへ、すぐ話をしに行った。
私は感情的になった。まさに、”安藤サクラ”だった。黙って話を聞く顧問の先生”田中裕子”。この”田中裕子”は「申し訳ございません」も言わなかった。
全国大会を目指しているようなチームに、入って間もない、ましてや上手くもない娘に、顧問の先生は何もしてくれなかった。
でも、今になればわかる。当たり前なのかも知れない。何を期待してたんやろうか。
娘はそのラインを見せてはくれなかった。娘は何を言って、何を言われたのか。私は見ていない。
事実は「部活を辞めたい」と言ったことだけ。
娘を助けたかったけど、私が助けて欲しかったのか。
結局、娘は部活を辞め、近所の皆んなが通っている中学校に編入した。
娘はこの先も、この話はしないだろう。
いまだに正解がわからない。違う道を選んでいたらどうなっていたか。
顧問の先生は、怪物じゃなかったのか。子供たちも違ったのか。
ここで、怪物じゃなかったのは、小学校の先生だけじゃないか。
私も怪物だったかも知れない。
親にできることなんて、結局、『信じる』ことしかできないんじゃないかと思う。

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