あらすじと相関図
アルツハイマー認知症と診断された40代の弁護士パク・テソク(イ・ソンミン)。10年前に幼い息子を交通事故で亡くし、ある事をきっかけに犯人を捜そうとする前妻。そこには事件の真実が。進行する症状を隠しながら、事件の真実と家族の愛を取り戻していく …(Amazonプライムビデオ 2016年)

不幸は何の前触れもなく訪れる じわじわと 静かに忍び寄り 準備する時間すら与えてくれない
パク・テソク
圧巻の演技力シーン(第3話)
道に迷うテソク

「今日は久しぶりにみんなで外食しよう」
仕事が終わって、家族が待っているレストランに向かう途中、テソクにアルツハイマーの症状が現れ、道に迷ってしまう。
ダメだ まだ早い 絶対にダメだ 思い出せ 忘れるな 頼む 思い出してくれ
パク・テソク
泣けたシーン(第4話)
やっと店に着くことができたテソク

2016年3月26日
この日を私の頭はどう記憶するのだろうか。突然降りかかった不幸に日常がひび割れ、路上で恐怖に震えていた40代半ばの私を記憶してるだろうか。
賢者は言った”人生において道に迷うのは新しい道を見つけるためだ”と。そんな名言も私には何の慰めにもならない…そう思い知らされた日と記憶するのだろうか。
今まで家族のために走ってきたつもりだった。しかし本当に力の限り走ったのはこの日が初めてだと気づいた。そんな愚かな私を記憶しているだろうか。
1つ確かなことは、いつか私はこの日を忘れてしまうということだ。そしてもっと確かなことは、私には大切な家族がいて何があっても守らなくてはいけないということだ。
家族を守れなかった苦痛は、頭ではなく心臓が覚えている。心臓が止まるその日まで苦痛もなくならないことを私は知っている。
苦痛から逃れるために心臓を隠し、頭を信じてきたが、その頭に裏切られてしまった。いや、私が私自身に裏切られたのだ。
隠し続けた私の心臓が、今、頭に命令する。どうか持ちこたえてくれと。心臓が止まるまでふんばってくれと。
パク・テソク
なんとか着くことができ、レストランに入ると、娘に「アッパ!」と呼ばれて、何事もなかったようにテソクは笑顔を見せる。
ちょっとほっこりシーン(第5話)
テソクとジン弁護士のエレベーターでの会話

「昨日どこに?」
「お前に関係ない」
「ありますよ」
「赤の他人だろ」
「いえ 心のパートナーです」
「体でなくてよかった」
「とにかく電話には出てください。僕が無能に思われる」
「無能だろ なぜ笑う」
「別に」
「笑うな」
「いいでしょ」
「ダメだ」
「民主主義国家です」
「ここは民主主義じゃない」
「まさか左翼ですか?」
「冗談のつもりか?ジョークも幼稚だな」
「暴力も幼稚です。でも少しスッキリしました」
パク・テソクとジン弁護士
チョン・ジン(ジュノ)がテソクに信頼を寄せているのがわかるシーン。
泣けたシーン(第6話)
父テソクと息子ジョンウ

テソクの息子ジョンウ(ナム・ダルム)は、いじめにあっていた。我慢できなきなくなったジョンウは相手を殴り、怪我をさせてしまう。飛び降りようとビルの屋上にいたジョンウに、父テソクが言った言葉。
「ジョンウ」
「ごめん パパ」
「パパが悪かった ごめんな」
「つらかったな ジョンウの話を聞かなくて ごめんな 許してくれ 怖かったよ お前を失うかと 本当に怖かった ありがとう ジョンウ」
父テソクと息子ジョンウ
拍手したくなるシーン(7話)
保護者会で言った父テソクの言葉
アン・ドンギュ イ・サンヒョン。2人には感謝している。君たちの暴力と卑劣なウソは、やられたらやり返すという教訓を息子に授けてくれた。そして友達がイジメられていても、自分の身を守るためには傍観すべきだと教えてくれた。
先生にも感謝しています。助けを求めたら、イジメの張本人を呼び出し、息子を密告者にした。教師は信用できないと教えてくれました。感謝を。
罪もなく殺された人に、”己を振り返れ”と言うのですか?こんなものを相談室の前に飾り、恥とも思わず、3年連続イジメがないと自負してる学校です。こんな教育者たちが生徒を導けますか?大人を信用できなくて当然です。こんな学校で学んだ子が作る未来は想像するのも恐ろしい。救いようがないのは誰でしょうか?被害者を加害者にした学校ですか?それともイジメる加害者ですか?加害者側に立つしかなかった子供ですか?それとも暴力に暴力で対抗した息子ですか?
大人の責任だと言いたいのです。手本となる大人がいません。そして誰より悪いのは、私です。依頼人の話を聞くのが弁護士の仕事です。しかし息子の叫びには耳を傾けませんでした。暴力に暴力で返すしかなかった息子に、父として合わす顔がありません。申し訳なくて、謝っても足りません。救いようのない子供は存在しません。子供は傲慢な私たちより、はるかに純粋であり、失敗を挽回する機会と勇気があります。息子の行為を弁明する気はありません。正当な処罰なら喜んで受けます。そして君たちにも相当な罰を受けてもらう。
正当な処罰を学校に求めているのです。公平な判断を願います。もしも偏った処分で息子を傷つけたら、絶対に許しません。
パク・テソク
逆らえなくていじめていたことを、正直に話をし、謝った友達ミョンス。その父親に「助けてくれてくれてありがとう」と言われ、「友達ですから」と言うジョンウ。父テスクに「お前が望むなら転校してもいいぞ」と言うが、「ミョンスを1人にできない」とジョンウ。
そのあと、テコンドーを習っている妹ヨヌを迎えに行く。家族4人。公園でアイスクリームを食べる家族のかけがえのない時間。
「映画監督?いつからそんな夢を?」
「”ショーシャンクの空に”を見て」
「何の映画だ?」
「主人公が無実の罪で牢に入って脱獄するんだ」
「弁護士が悪かったんだな」
「パパなら?」
「無罪だ」
「主人公のセリフがカッコいい」
「どんな?」
「”レッド” あ、レッドは主人公の友達。”忘れるな 希望はいいぞ この世で最高の贈り物だ” ”いいものは決してなくならない” どう?」
「カッコいい」
「今日のパパもだ パパ 今日のことは一生忘れないと思う いいものはなくならないから 絶対に忘れない」
・・・パパはいつか今日を忘れるだろう。初めてカッコいいと言われたことも。主人公がレッドに言った言葉も。全て忘れるだろう。
父テソクと息子ジョンウ

泣けたシーン(9話)
テソクと妻ヨンジュ

過去と現実が交差するようになったテソク。妻ヨンジュ(キム・ジス)に、「お寿司を買って帰る」と言ったが、アルツハイマーの症状が出て、事故で亡くしたドンウの好物のエビずしを買って、元妻のウンソン(パク・ジニ)の家に行ってしまう。
症状が戻り、公園に1人ベンチに座っているテソクを見つけた妻ヨンジュ。
「ここで何を?」
「ああ。考え事だ。風が気持ちいい」
「何を考えてたの?」
「刃物を使う奴は多いが、1人も役に立たないと考えてた」
「何の話?」
「有名な外科医の友人は多いが、誰も俺の病を治せない。もしがんなら、手術でも放射線治療でも何でもする。でも、俺の病はどうすることもできない。何もできないからもどかしい」
「焦らないで。治療を受けてるでしょ。努力すれば今のまま、30年は暮らせるわ」
「30年か。ヨヌの大学卒業まで…欲張りか。せめて、ジョンウの大学卒業まででいい。あいつが就職したら少しは安心できる。でも、この調子ではそれも無理だ」
「あなた」
「病気になったのは頭だけじゃない。頭は記憶を消していくのに、心は逆に掘り起こす。忘れたくない記憶は頭が消して、忘れたい記憶は心が覚えている。頭の病気なのに、なぜ胸が痛いんだ?ドンウが何度も生き返って、気づくといなくなる。消える。この先どれだけ、繰り返すのかと思うと、地獄だ。やはり、罰が当たった」
「あなたがなぜ?」
「悪い奴だから。大勢の人を傷つけた。傲慢で、愚かで…」
「そんなことない。あなたはいい人よ。私が保証する。だからあなたと結婚したの」
「いい人だった時もあったか?」
「今もいい人よ。私には、世界で一番温かくて、いとしい人よ。ずっと変わらない。弱気にならないで。新薬も開発中だから、治る可能性はある。子供のためにも頑張って」
「そうだな。頑張るよ。帰ろう」
「ええ」
「ヨンジュ。ソ・ヨンジュ」
「どうしたの?」
「いい名前だ。”おい”ではなく、これからは名前で呼ぶ。そうしたら、絶対にお前の名前を忘れない」
テソクと妻ヨンジュ
「眠れない」と、睡眠薬を飲もうとしていたテソクを見て、命を絶とうとしていると、勘違いするヨンジュ。
「俺はそんなに弱くない。お前と子供たちがいるんだぞ。おかしなことはしない。あと30年は頑張ってみせる。運動もして、お前の料理も食べて、ちゃんと言うことを聞く。まだ大丈夫だ。俺は太善のエース弁護士だ。
テソク
大声で泣くヨンジュに
「今からこんなことでどうする。俺が死んだらどうする」
「死ぬだなんて言わないで」
「ああ、もう言わない。悪かった」
テソクとヨンジュ
テソクは自分の声を録音する。
2016年4月15日
私、パク・テソクは何があっても、人生を絶対に諦めない。記憶がなくなるまで、人間の尊厳を守り、価値ある人生を生きる。家族の名に懸け、ここに誓う。
パク・テソク
そして、妻ヨンジュはドンウの眠っている”木”に、エビずしを持って行く。”木”には”愛する息子 パク・ドンウ”の札が。その”木”を撫でながら

初めて会うわね。パパがドンウの好物を買ったの。代わりに届けに来たわ。遅くなってごめんね。お願いがあるの。パパが頑張れるよう見守ってて。
妻ヨンジュ
良かったシーン(10話)
テソクとポン秘書

ポン秘書(ユン・ソヒ)は、テソクの進んでいく症状に気づきながら、なんとか力になりたいと思っていた。そして、テソクと最初に出会った時のことを思い出す。
「面接に落ちた私をパク弁護士が採用してくださったとか」
「礼なら要らない」
「採用した理由を聞きたいんです」
「秘書が辞めた」
「他の合格者もいたのになぜ私を?」
「”法は信じないが正義はあると信じる”面接で言ったろ?」
「はい」
「それで不合格になり、それで俺が採用した」
「それは…」
「すぐ分かるが俺は正義感がない。正義を信じる秘書も悪くない。君は正直で俺は嘘つきだ」
テソクとポン秘書
好きなシーン(11話)
テソクとジン弁護士とポン秘書
テソク「そんな顔するな。神がくれた機会だ」
ジン「機会とは?」
テソク「でも神は残酷だな。簡単には乗り越えられない。試練までくれた」
ジン「冬が過ぎれば春が来ます。必ずいいことがあります」
テソク「ありきたりだな」
ジン「ひどい。感動的な言葉なのに」
テソク「犯人を捕まえる。神がくれた最後の機会だ」
ジン「手伝います」
テソク「当然だろ」
ジン「でも業務外ですよ」
テソク「有能な弁護士の特別授業だ」
ジン「時間外労働の合法化ですね」
テソク「…彼女も気づいた?」
ジン「何をです?」
テソク「お前が知った俺の秘密」
ジン「・・・・」
テソク「やはりな」
ジン「心配要りません」
テソク「心配だと顔に書いてある」
ジン「突然聞かれたから驚いて」
テソク「じゃあ何だ。予告して聞くのか?」
ジン「それは…」
テソク「パートナーを替える」
ポン秘書「どういう意味…」
テソク「君にこいつの教育を任せる」
ポン秘書「はい?」
テソクとジンとポン秘書
泣けたシーン(11話)
テソクとジョンウ

会社を出ると、ヨンジュ、ジョンウ、ヨヌたちが迎えに来ていた。
帰りに夜景を見に行こうと、家族で公園へ。ヨヌにアイスクリームが食べたいと言われ、テソクは買いに行ったが、帰って来ない。探しに行くジョンウ。
テソクは道に迷い、アイスクリームを持ったまま、たたずんでいた。息子のジョンウの姿を見つけ、ホッとするテソク。
次の日の朝、ジョギングをするテソクとジョンウ。ジョンウはその日、父にペースを合わせて走る。
2人はベンチに座り、ジョンウは父からアルツハイマーだと、告げられる。
「お前が言ったろ。”希望はいい”と。信じるよ。”いいものは決してなくならない”パパは絶対病気に負けたりしないから、安心しろ。いいな?」
「うん」
「帰ろう」
「パパを信じる。誰よりも信じてる。だから頑張って。ママとヨヌは任せて」
「頼もしいな。まったく。ジョンウ。いつの間に大人に?」
「まだ子供だ」
「かわいい奴め」
テソクとジョンウ
テソクと母
テソクの母は、ヨンジュに病気のことを聞き出す。それを知ったテソクは母のところへ行く。でも自分の口からは言えずに、帰ろうとするが、母は呼び止める。手を握り、涙して抱き合う。
「私の大事な息子 私の大切な宝物」
「母さん」
「かわいそうに テソク なんてかわいそうなの」
「大丈夫だよ 俺は平気だ」
「いっそ 私が変わってあげたい 年寄りの私が」
「母さんごめん」
「母さんが悪いの」
「ごめん ごめんなさい」
テソクと母
良かったシーン(13話)
テソクと元妻ウンソン
「俺を許すことも、信じることもできないだろう。俺も許せないのに、お前が許せるはずない。難しいと思うが、俺を信じて、任せてくれ。俺が解決する。そうしたら、ドンウに会った時、少しは胸を張れるだろう」
「気づかなかった。私と同じくらいあなたも、苦しんでたなんて。苦しみに耐える方法が違っただけなのに、私だけがつらいと思い込んでた」
「お前は勇敢で、俺は卑怯だ」
「勇敢じゃなくて、抜け出せなかった。卑怯じゃなくて、それだけ苦しかったのよ。もう大丈夫。変なことはしないわ」
「帰る」
「テソクさん、あなたは大丈夫?ヨンジュさんから話を聞いた」
「ああ」
「ドンウのことは一緒に解決しましょう」
「心配するな。頭の限界が来ても、心臓が踏ん張る」
テソクとウンソン
良かったシーン(14話)
テソクとジン弁護士
「時間がないんだ。俺には時間がない。何も証明できないまま全て忘れてしまう。誰が何をしたかも全部忘れて、俺の記憶から真実が消え去る。そしていつか、ドンウも忘れる。15年間、目をそらして生きてきた。やっと見えてきたのに、時間がない。俺の頭から、俺の胸から、真実がなくなったら、その時はもう何もできない」
「ドンウは覚えています。あなたがドンウのために、何をしたのか、見守ってます。あなたの記憶が全て消えても、真実は消えない。いくら消そうとしても、闇に葬ろうとも、絶対に消えません。あと少しだけ、頑張ってください」
テソクとジン
父への感情

祖母の誕生日、祖母の店に集まるテソクたち。
祖母「仕事で疲れてるのに、私のために悪いわね。座って」
テソク「俺は大丈夫だ」
ヨヌ「おじいちゃんいない」
テソク「え?」
ヨヌ「探してたでしょ?」
テソク「違うよ」
ケーキのろうそくを消し、孫のヨヌに「お願い事した?」と聞かれ、息子テソクを見る母スニ。
帰っていく息子を見ながら
病気になったのには、きっと理由があるのでしょう。でも、すぐには記憶を奪わないでください。天に召すなら、私と一緒に逝かせてください。そして、1日だけでいい。哀れな息子より、私を1日だけ長生きさせてください。
テソク母
追い出されてる祖父が帰ってきて、テソク一家を見送る。テソクの父に対する感情が少し和らいだシーン。
ほっこりシーン(15話)
テソクとジン弁護士とポン秘書
テソク「夕飯はワトソン君がおごる」
ポン秘書「ワトソン?」
テソク「明日な」
ジン弁護士「はい」
ポン秘書「あなたのこと?」「笑わないで」
ジン弁護士「なぜ?」
ポン秘書「かわいいから」
テソクとジン弁護士とポン秘書
テソクとヨンジュ母
ヨンジュ母を送っていくテソク。
テソク「お義母さん。本当にすみません」
ヨンジュ母「誰のせいでもない。いちばんつらいのはあなたよ」
テソク「これから妻がもっとつらい思いをするでしょう。だから、お義母さんに頼みがあります。時が来たら、妻をお願いします。僕のせいで苦労しないよう妻に説得を」
ヨンジュ母「ひどい人ね。今からが本番なのにもう弱音を?家族のために乗り越えると言いなさい。そうでしょ?」
テソク「すみません」
ヨンジュ母「あの子は決して、あなたのそばから離れないわ」
テソク「だからお願いを」
ヨンジュ母「あなたにそう言われても、私は説得できない。だから、家族のために何としても耐え抜いて。あなたが倒れたら、娘と孫はどうなるの?あなたにお願いする。私の1人娘。父親がいなかった分、あなたが守って。今より幸せにしてあげて」
テスク「はい。そうします」
ヨンジュ母「あなたが病気だとは思わない。同情もしない。私の婿、抱きしめていい?」
テソクとヨンジュ母
良かったシーン(16話)
テソクとスンホ
ドンウを車で轢いてしまったと自首したスンホ(ヨン・フェヒョン)は、友人のせいにして、自殺に見せかけて、殺したのも自分だと言う。それに対してテソクが行った言葉
「本当に許しを請いたければ、自分が犯した罪を背負え。自虐的なやり方で、卑怯に逃げるな。お前が何をしたのか、どれだけ卑怯か、生涯片時も忘れることなく、これからの人生を生きろ。告白したからといって、許されもしなければ、終わりもしない。許される道は、その罪悪感を、一生お前が背負うことだ。そして力の限り生きろ。最後まで見届ける。どう生きるのか。どうやって、許しを請い、前に進むか。俺が見ている」
テソク
テソクの父
アルツハイマーを患っていることが公になり、多勢の記者に囲まれてしまうテソク。その瞬間、症状が。しかし、そこから手を握り連れ出し、記者たちから救い出したのは・・・テソクの父だった。
そして母の店を訪れたテソク。
「いつ来たの?」
「少し前に」
「なぜ声をかけないの?」
「母さんを見てた。母さん。俺は母さんの自慢の息子だった。それなのに、テレビで病を公表し、お荷物になった」
「何を言うの。お前はいつだって、母さんの自慢の息子よ。今日は特に誇らしかった。お前は罪人じゃない。堂々としてればいいの。よくやったわ。我が子ながら、本当に立派よ」
「いつも母さんは、褒めてばかりだ」
「どんなに探しても、欠点が何一つないんだもの。どこから見ても、完璧な息子よ。お前は、世界で一番の息子なの」
「来世でも、母さんの子になる。その時は、病気じゃなくて、健康な体で、母さんに孝行する」
その様子を外で見守りながら、涙する父。
ウンソンとスンホ

拘束されているスンホに、ドンウの母ウンソンが言った言葉。
あなたが憎い。許せない。15年間。犯人を憎み続けてきた。なのに、こんなにも弱く、憎む価値もない人間だったなんて。私が許せないのは、ドンウがあなたの傷として残ることよ。私は、ドンウがあなたの希望であってほしい。私たちの傷は消えないけど、ドンウはあなたの幸せを願っている。ドンウを思うなら、世に出て、自分の使命を果たして。それが息子からの機会であり、許しよ。
ウンソン
進行していく病
テソクは夜中にトイレの場所がわからなくなり、ヨンジュが手を引いて連れていく。平静を装うが、声を殺して泣くヨンジュ。
テソクは病状が進行していき、”スーパー殺人事件の公判”を、「自信がない」とジン弁護士にやってくれと頼むが、ジン弁護士は
イヤです。できません。今までもやり遂げた。これからもできます。ドンウのためにも勇気を出して。
ジン弁護士

友人の医師ジェミンがテソクから預かっていたと、鍵の付いた小さい箱。その中には、テソクが録音したメッセージが。
ソ・ヨンジュさん。これを聞いているということは、お前を忘れてしまうほど、悪化したんだな。最初に道に迷った日を思い出す。あの時は絶望しかなかった。神が恨めしく、何の希望も持てなかった。でも不思議なことに最近は、アルツハイマーが神の恵みに思える。それはきっとお前と子供たちが、俺のそばにいるからだ。お前には言葉で言い表せないほど、感謝してる。銀行の貸金庫に、お前を俺の法的代理人だと証明する書類がある。俺が入る施設の契約書も入ってる。俺からお前への最後の頼みだと思って、聞き入れてくれ。お前に会えただけで、俺は十分恵まれている。ヨンジュさん、愛してる。
パク・テソク

ドンウの眠っている”木”の下で、ジョンウとヨヌが遊んでいて、妻のヨンジュがいる。”ドンウの椅子”と書かれた椅子に座り、その様子を眺めているテソク。
ウンソンもユビン検事と向かっている・・・
不幸は何の前触れもなく訪れた。しかし、全てが終わったと思った絶望の果てに、また新しい始まりが待っていた。願いが1つかなうなら、家族と友人の愛を永遠に忘れたくない。そして、忘れないと信じてる。いいものは決してなくならないから。今の俺は、今までで最も幸せだ。
パク・テソク

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最後に
病気は、本人や家族にとっては、綺麗事では済まされない苦しいものです。でもこのドラマを観て、少し『病気=愛』なんじゃないかと思ってしまいました。イ・ソンミンさんの演技は最後、本当に幸せそうです。悲しいだけじゃないかもしれないと、希望が見えたドラマでした。

昔のドラマも少しずつ掘り起こしていこうかとw。最後まで読んでいただきありがとうございました。(長かったよね〜😅)
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