となりのMr.パーフェクト ３話（ネタバレあります）

本当にやりたかったことは何？

ソクリュの両親のお店に、高校の時の担任が来て、トッポギとスンデを20人分注文する。ソクリュはそれを持って、一緒に母校へ。体育館の改築と新校舎設計コンペに応募する業者の説明会。その中にスンヒョの姿も。

そしてソクリュは担任に、大企業に就職した卒業生として、教室にいる後輩たちに話をしてほしいと頼まれる。一方、スンヒョは現場調査で、思い出のあるプールへ。

「夢は何でしたか？」「高校時代は何を目指していましたか？」生徒に聞かれ、答えに困るソクリュ・・・

ソクリュの講義が終わるのを待っていたスンヒョ。二人は学校の裏山へ。昔、モウムと3人で、”10年後の自分”に手紙を書いて、タイムカプセルを埋めていた。

「この辺のはずだけど…」とスンヒョ。

「さっきはなぜ？会社を辞めたのにあんたが黙ってたから講義までしちゃった」

「勤めてただろ　経歴詐欺か？　グレイプで働いてたのは本当だろ　後輩のためになったはずだ」

スンヒョは、次の就職先のヘッドハンターに会っているソクリュを見かける。

「やりたいのか？　やりたい仕事をやれ」

「好きなことだけやって生きてられない」

「なぜみんな現実に屈する？
オーバーヒートして壊れたから
再起動するんだろ
振り出しに戻る気か？
やりたいことがある時の目の輝きも
ワクワクしてる様子も見られない」

「私は17歳でも20歳でもないのよ」

「夢を見つけて欲しくて…」

「夢を見るのが簡単だと思ってる？
夢を追えるのは余裕がある人だけよ

失敗しても立ち直る機会がある人だけなの

あんたの人生は地中海気候
澄んだ空と温暖な気候
完璧な環境だわ

でも私が生きてきたのはシベリアなの
酷寒に強風　雨に雪に　ひょうまで降る」

「分かってる
俺にも冬があったから
覚えてないのか」

スンヒョは高校生の時に、事故にあって水泳を諦めていたんですね。

「夢は何でしたか？」「高校時代は何を目指していましたか？」

「いざ答えようとしたら思い出せません
一位になるのが夢だった気がします
認められたくて頑張りました
あの時の自分に少し申し訳ないです」

「なぜですか？」

「人の目を気にしすぎて
自分の気持ちをおろそかにしてました」

ソクリュは再びタイムカプセルを埋めた場所へ。

そして、担任に会社を辞めたことを正直に話す。

あなたは何でもうまくやれた
だから心配だったの
うまくできなかった時あなたはどうするのかと
私はそれを教えられなかった

でも長年の教師生活で分かったの
子供は成長し続けると
教えなくても
自分で答えを見つけるのだと

ひと足先にタイムカプセルを掘り出したスンヒョ。読んでる手紙を「返して」とソクリュ。

スンヒョはタイムカプセルを持ったまま、プールに飛び込む。

実は今
水泳をやめて以来初めてプールに入った
なぜ今まで入らなかったのか
不思議だ

へこんでる姿は似合わない
昔のお前ははつらつとしてた
でも今は味気なくてつまらない
面白くない

事故で怪我をして引きこもっていた時に、元気をくれたソクリュ。

ずっと不安だった
全部辞めたかったの
新しい人生も夢見たわ
でも
グレイプを辞めたら私は何者でもなかった
みんなは前に進んでるのに
私だけ止まっていた　

俺もそうだったよ
試合の笛が鳴ったのに
飛び込めず
一人で突っ立てる気分　
そして考えた
”自由に泳げる場所はもう見つけられない” と
だからお前も見つけられる

「もしグレイプを辞める前に戻って　また働けるとしたら　戻りたいか？」

「ううん」

「もうひとつ聞く　もし破談前に戻れるなら　どうする？」

「嫌よ　戻らない」

二人の『 停止線 』は『 出発線 』へ