『誰だって無価値な自分と闘っている』全12話あらすじとネタバレ感想|ク・ギョファン×コ・ユンジョンが刺さるNetflix韓国ドラマ

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こんにちは、みかおばです☺️

今回は、Netflixで独占配信中の韓国ドラマ『誰だって無価値な自分と闘っている』(全12話)をご紹介します。

主演はク・ギョファン。映画監督デビューを目指して二十年、いまだ芽の出ない男が、感情を読み取る「感情ウォッチ」をきっかけに映画会社の企画PDと出会う物語です。共演にコ・ユンジョン、オ・ジョンセ、カン・マルグム、パク・ヘジュンら。脚本は『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』『私の解放日誌』のパク・ヘヨン、演出は『サムダルリへようこそ』のチャ・ヨンフンです✨

※ネタバレを含みますのでご注意ください⚠️

📝 第1話あらすじ(ネタバレ)

映画監督のパク・ギョンセが、仲間に新作のアイデアを語る。他人にストレスを与える人間を国家が射殺するという架空の制度の話で、標的の名前まで決まっている。ファン・ドンマン。二十年デビューできずにいる男だ。ギョンセは彼の何が我慢ならないかを延々と並べ立てる。開店祝いの席で一人だけ辛いものは苦手だと言い出したこと、二次会でしゃべり倒す姿、そして俺みたいになるぞという決まり文句。

そのドンマンは文芸創作塾の講師をしている。受講生は減り、管理費は滞納し、教室を追い出されかけている。猫の手術代に借りた金の取り立ても続く。それでも貧しさは作家にとって祝福だと熱弁し、生徒から先生は成功しているのかと突かれると、手首の感情ウォッチが悔しいと表示する。

八人会の集まりでは、全員がデビューを済ませて製作者やPDとして働いている。取り残されているのはドンマンだけだ。彼が持ち出すのは感情ウォッチのモニターのバイトの話。四十代無職男性の枠だと言われ、職業欄に映画監督と書いた瞬間に心臓が跳ね、ウォッチが極度の羞恥と出した——仲間はその話をもう何度も聞かされている。

兄のジンマンが訪ねてきて、溶接を覚えろ、いつまで遊んでいるのかと迫る。ドンマンは最終審査まで進んだ、もう少しだと言い返す。

夜の帰り道、ドンマンはピョン・ウナと出会う。話題になるのは、ドンマンがいつも着ている古いコートだ。タバコの焦げではなく弾丸の痕で、第二次大戦のベルリンのものだという。重くて十分で疲れる、それでも歴史のただ中にいた服だから、自分も歴史の真ん中にいる気がする——そう語った流れで、ドンマンは自分の声が届く範囲は自分のものだと言い、道端で自分の名前を叫んでみせる。ウナはシナリオを見せてほしいと言う。

ドンマンの企画は制作支援に通る。ところがギョンセの新作の試写会で、打ち上げの席から作品を酷評して場を凍らせてしまう。チェフィルムを訪ねた日には、ウナが社長を前にシナリオを解体する。主人公にパワーがない、書いた人にパワーがないから、と。そして代表のチェ・ドンヒョンから面と向かって、もうやめよう、君は二十年を無為に過ごしたと引導を渡され、ドンマンはつかみかかる。

声が届いたら俺のもの
あの木も岩も俺のもの
そんな感じかな

ドンマン

歩く死体みたい

ヒョジン

何より 主人公にパワーがない
人はパワーに飢えています

ウナ

もう やめよう
いつまで しがみつく気だ
君は20年を無為に過ごした

チェ代表

📝 第2話あらすじ(ネタバレ)

夜中に名前を呼ぶ声がすると通報が入り、警察がドンマンの部屋を訪ねる。呼んでいるのは本人だ。八人会はドンマンを切る相談をまとめ、コ・ヘジンがアジトへの出入り禁止を言い渡す。腕にギプスを巻いて現れたドンマンを、仲間は酔って転んだのだろうと話している。

ウナは病院で、鼻血の原因が感情だと告げられる。ウォッチに出るのは分類不明の一語だけ。九歳のあの日から抱えたままの、名前のない感情だ。

兄のジンマンはアジトに乗り込み、大人が集団で絶交するのはいじめだと食ってかかって放り出される。兄弟そろって仲間外れになった夜、ドンマンは宣言する。これからはもっと無価値になり、無価値さの果てで輝く真実をすくい上げるのだと。

自爆したい感じ

ウナ

不安じゃないこと

ドンマン

“人間味のない人間”が
一番 無能では?

ウナ

それから俺は
無価値さの果てで
輝く真実をすくい上げる

ドンマン

📝 第3話あらすじ(ネタバレ)

感情ウォッチのモニターを通じて、ドンマンとウナは互いの感情を見せ合うようになる。ドンマンの自己申告は、自分は破壊的な人間だというもの。事故を目にしてときめきが出た、全員無事の報に失望が出た、だからいい人のふりはやめたのだと言う。

ギョンセの新作は大コケする。その酷評を八人会のグループトークに貼り付けたのはドンマンだった。ギョンセは八時間かけて山に登り、頂上でそれを読む。下山して詰め寄り、お前は何者でもないと突きつける。その夜、ドンマンは命を断とうとする兄を止め、高校生の兄が書いた詩を読み上げる。

コパクフィルムに持ち込まれたシナリオに、女性の書いた台詞が混じっているとヘジンが見抜く。書いたのはウナで、持ち込んだマ・ジェヨンは元恋人だった。

救急に運ばれたウナが思い出すのは、九歳のとき最初に自分にバツ印を付けた人——母親だ。

俺を好きな人は 不安を鎮めてくれる
だから俺は ナイフを持たなくていい

ドンマン

ウナさんに 最初にバツ印を付けたのは
“お”“か”“あ”“さ”“ん”

カウンセラーとウナ

お前は 何者でもない
ナッシング

ギョンセ

俺は破壊的な人間じゃない
俺は怪物じゃない

ドンマン

📝 第4話あらすじ(ネタバレ)

ウナがシナリオの感想を伝える。面白いです、の一言をドンマンは一睡もせずに待っていた。感情ウォッチの研究者からは、ウナと同じ分類不明のパターンを出した人物がもう一人いると告げられる。

ドンマンがしゃべり続ける理由もここで明かされる。黙ると悪魔が現れて、お前には存在価値がないとささやく。だから機関銃のようにまくしたてて撃退しているのだと。

トップ女優オ・ジョンヒの新作が大ヒットする一方、SNSに暴露が投下される。オ・ジョンヒには捨てた娘がいる、名字はピョン、二十三年前に放置されていた——ピョン・ウナはオ・ジョンヒの娘だった。九歳のウナは父が去り母も去ったあとも普段どおり学校へ通い、一人で食べて一人で眠っていた。先生に言わなかったのは、捨てられたのがバレるからだ。

オ・ジョンヒ側は火消しに動く。大事なのは事実ではなく事実らしく見えること、娘本人に否定させろ、と生々しい算段が進む。チェ代表はウナを干しにかかる。

ドンマンはウナに、闘うべき相手とそうでない相手がいると伝える。金縛りに抵抗するのをやめて冬の布団とミカンを思い浮かべていたら、金縛りのほうが気を抜いて去っていった——そんな話をしながら、面接で泣いてしまった日のことまで打ち明ける。地球の反対側にも自分を届けたいと答えているうちに声が震えた。落ちたことより泣いたことが恥ずかしいのだと。聞いているうちに、ウナの鼻血が止まる。

アジトでドンマンと八人会が正面からぶつかり、ギョンセとの乱闘が警察沙汰になる。職業を問われたドンマンは、映画監督ですと答える。ウナが横から、担当PDですと名乗る。

たぶん…今も
溶接をしながら 酒を飲みながら
真実を求めてる

ドンマン

あなたも むやみに闘わないで
金縛りと同じで 無視すれば過ぎ去る
ほっとけばいい

ドンマン

明日 世界が滅ぶとしても 俺は冗談を言う
俺が存在する 唯一の証拠だから

ドンマン

捨てられたのがバレるから

ウナ

職業は?
映画監督です

ドンマン

📝 第5話あらすじ(ネタバレ)

救急を何軒も断られたドンマンは、自分から八人会を抜けると告げる。輝くお前たちでやればいい、俺は無価値になると決めたのだから、と。

オ・ジョンヒ側の調査で、娘の消息がたどられる。シオンからウナへの改名、二〇〇八年の父の死、そのあと血のつながらない祖母と暮らしてきたこと。チェ代表はウナに、捨てられたものを拾うのはやめろと言い放つ。

ドンマンはマ・ジェヨンに詰め寄る。シナリオを読めば誰が書いたか分かる、お前は天才のものを盗んだのだと。

そしてギョンセが白状する。デビュー作は、大学生の頃にドンマンが泥酔して語った実話をそのまま書いたものだった。ドンマンは酔っていて覚えていない。以来ギョンセは、いつ思い出されるかと怯えつづけ、しまいにはこの男が消えてくれないかとまで願うようになった。ドンマンがデビューして成功すれば、自分の価値はなくなる。二十年の憎悪の正体はそれだった。しかも同じことをしていたのはギョンセだけではない。八人会は全員、ドンマンの話をネタに使ってきた。

ウナはドンマンに、これからは独り占めして全部あなたの口に戻すと言う。自分がどれだけ輝いている人か分かるように、と。

昔から “愛”と聞くと息が詰まった
俺だけが 知らない感情なのかなと

ドンマン

デビュー作の「愛欲の栓抜き」は
実は… ドンマンの話だ

ギョンセ

独り占めして
全部 監督の口に 戻してあげます
自分が どれだけ輝いてる人か 分かるように

ウナ

📝 第6話あらすじ(ネタバレ)

ドンマンの筆が急に進みだす。自分の中にエンジンがあったと浮かれる彼のもとへ、ウナが祖母のキムチ煮込みを届けに来て、兄と三人で食卓を囲む。人生の目的は何かと問われたウナの答えは、力のある母親。どんな状況でもブレず、周りまで安心させる人。兄は自分の詩集を贈る。

一方で兄には、娘のヨンシルが父の同意なく養子に出されていたという問題が残っている。書類上、父の所在が不明とされていた。ドンマンは児童権利保障院を訪ね、養父母の情報は法的に開示できない、姪本人が親を捜すまで待つしかないと告げられる。

オ・ジョンヒが主演女優賞を受賞し、手元で育てられなかった幼い娘の幸せを犠牲にしたと公の場で口にする。それを見たウナは母と電話で話す。捨てられたのが私だとバラさないで、私も言わないから。記憶を消して苦痛から解放されたいかと問われても、ウナは断る。この苦痛が消えたら、あの人の罪も消えてしまうから。

そして分類不明の正体が判明する。研究者に、この感情を何と呼ぶかと問われたドンマンがたどり着いた答えは——助けて。人生で一度も言ったことのない言葉だった。彼の記録が残っていたのは、兄を止めたあの夜だ。研究者はウナにも伝える。あなたの鼻血の感情は、あの方の言葉を借りるなら助けてです、と。二人でヨンシルを捜そう、とドンマンは言う。

成功までは望みません
ただ 苦しくなければいい

ドンマン

7%の“切実”が “助けて”なんです
人生で一度も 言ったことがない

ドンマン

力のある母親になります
お金や人脈の話ではなく

ウナ

あなたは 年を取った
古くさいの

ヘジン

📝 第7話あらすじ(ネタバレ)

ドンマンはバイト先の若い子に、本気のSOSを出したことがあるかと聞く。絶対に経験したくない最悪の感情がある、幅三十センチ深さ百メートルの穴にはまって動けなくなる感じだ、と。ジェヨンにクレジットを認めさせたウナは、本名ではなくペンネームを選ぶ。兄の娘から借りた名前、ヨンシル。

東海への旅で、女優のチャン・ミランがドンマンへの好意を口にする。彼のウォッチに出たのは困惑で、ドンマンはその場でピョン・ウナが好きだと告げる。

ドンマンはオ・ジョンヒにも会いに行き、かつて彼女が台本で使った一語が今も自分の指針だと礼を伝える。ウナのほうは母と直接向き合い、不出来な娘を拒む母より、成功した娘にまとわりつく母のほうがむごいと言い切る。

その夜、ウナがドンマンにメッセージを送る。ドンマンが名付けたあの言葉——助けて。

“僕は ピョン・ウナ様の奴隷”
それで あなたの不安を 消せるなら
すばらしい人生です

ドンマン

99歳の自分が ベッドに横たわり
死に際に 懐かしい時代を回想してる

ウナ

少し恥ずかしくて
たくさん愛らしいです 監督は

ウナ

不出来な娘を拒む母親より
成功した娘に まとわりつく母親が
ずっと むごい

ウナ

📝 第8話あらすじ(ネタバレ)

なぜ天気の映画なのかと聞かれたドンマンは、説明できないと答えたあとで説明を試みる。雪が降るのを見ていると自分が薄まっていく。世界を覆い尽くしたい欲と、薄れたい願いの両方が自分の中にあるのだと。その直後、彼は雪道で事故に遭う。

ヘジンはドンマンに、何度叩かれてもリングに戻る夫を尊敬していると言い切り、あなたにはそれができないと告げる。記者を辞めて泣いていた日、ギョンセが送ってきた脚本がおかしくて爆笑したのが二人の始まりだった。あんな話を書いた男はどこへ行ったのかと問われ、ギョンセは、そいつは死んだと答える。

そしてヘジンが決める。次点だった『天気をお作りします』を自分が撮る、と。ただしドンマンには、あなたは死ぬ目に遭う、逃げ場はないと突きつける。

私は 夫を尊敬してる
嘲笑されても続ける
何度 叩かれても またリングに上がる

ヘジン

私を雑に扱う人がいると 楽しくなる
“今に大恥かかせてやる”と 思うんです
私は大成功するので

ウナ

映画を作る目的は カネじゃない
楽しむためだよ

ヘジン

そんな話を書いた男は どこへ行ったの?
そいつは死んだ

ヘジンとギョンセ

あなたは 死ぬ目に遭う
リング上で 叩きのめされる
逃げ場はないよ

ヘジン

📝 第9話あらすじ(ネタバレ)

檻の中のライオンは怖くなかった、と回想が始まる。外から言いたい放題でも、いざ対面すれば逃げるか真っ向勝負するかしかない。ドンマンにとっての映画がそれだった。

契約を交わしたヘジンの忠告は容赦がない。盗作疑惑は必ず出る、過去の書き込みは全部消せ、あなたの成功を願う人間は両親以外にいない。

猫の手術代に借りた金は、利子を払っても残高が増え続けている。取り立てと向き合ったドンマンは、脅し文句が常套句ばかりで少しも怖くないと言い返す。怠けた脚本と同じだ、と。その体験はそのまま脚本に返る。悪人に足すべきは悪ではなく強さ、俺の中に悪はないが強さはある。

怖くて仕方ない彼に、ウナが告げる。恐怖は耐えるものじゃない、逃げたくなったら私が逃がしてあげる。

あなたの成功は 誰も願ってない
両親以外

ヘジン

成功したら救われるのか?
恥ずかしくない人間に なるのが目標だ

兄とドンマン

逃げたくなったら 私が逃がしてあげます
恐怖は耐えるものじゃない

ウナ

俺の中に悪はないが 強さはある

ドンマン

📝 第10話あらすじ(ネタバレ)

ドンマンの部屋に仲間が集まり、七年前のケチャップが出てきて、みんなで馬鹿をやる。一緒にバカになれる関係が幸せだと彼はこぼす。その席でミランの口からピョン・シオンという名が出るが、酔ったドンマンは結びつけかけて流してしまう。

キム監督の母の葬儀で、ドンマンは大物俳優ノ・ガンシクに直談判する。返ってきたのは、身の程を知れ、這い上がってこいという言葉。それでも引かない。そのツラをスマホではなく映画館のスクリーンで見たいのだと食い下がる。

母と三度目に向き合ったウナは、核心を突かれる。名乗り出たくてたまらないくせに、矢面に立つのが怖くてペンネームの陰に隠れている、と。そしてウナはチェ代表の前で名乗る。私がヨンシルです、と。

ノ・ガンシクは出演を承諾する。決め手は脚本ではなく、ドンマンが着ていた戦時中のコートの話だった。

あなたの一番の勘違いは
愛したほうが弱いと 思ってることよ

ミラン

兄さんの人生の目的は?
淡く生きる

ドンマンと兄

私に代わって 真実をすくい上げた
お礼です

ミラン

私が ヨンシルです

ウナ

📝 第11話あらすじ(ネタバレ)

ドンマンは兄に二千万ウォンを送る。姪のヨンシルを捜す資金の足しにと。見つかるわけがないと言う兄に、向こうも父親を捜すはずだと返す。

チェ代表がウナに、脚本家として最高額での二作契約を持ちかける。ウナは受けない。

母との四度目の対峙は激しい。母はウナの原動力が自分への憎悪だと言い当て、その憎悪はもう脚本に書ききったのだから先へ進めと突き放す。

ヘジンは、夫が共同脚本家に心を寄せていると気づいたうえで手放す。書き上がるならそれでいい、という立場だ。

そしてドンマンのコートが偽物だと判明する。二十年の心の支えが崩れた瞬間、彼はなぜか安心する。

書きたくなったら書きます
お金では書きません

ウナ

親のせいにできるのは 40歳までよ
その後は何を原動力に?

ジョンヒ

地獄に落ちようと 蜜に溺れようと
脚本が上がるなら
あなたを 地獄にも蜜にも落とせる

ヘジン

俺の人生はとことん コメディーだなって

ドンマン

📝 第12話(最終回)あらすじ(ネタバレ)

ウナが初めて全部を話す。父が出ていき母も出ていき、二十八日間ひとりで過ごした。鼻血が出て、窓の外のカラスを見て、もう死ぬのだと思った頃に父が戻った。誰にも話したことのない記憶だった。ドンマンのほうも、裕福だった頃の荷物を二十年間、保管料を払って倉庫に預け続けている。思い出ではなく、裕福だった証拠として。

ヘジンはギョンセに離婚を切り出す。責めているのではない。妻という存在が検閲になって筆を鈍らせているから、私に縛られず前に進んでほしいのだと。ドンマンはギョンセとも決着をつける。昔みたいに仲よくするには俺がデビューするしかない、対等ならバカにせず話を聞ける。また同じになろう、と。

オ・ジョンヒはウナの脚本を公然と切り刻む。それを受けたウナの答えは、それでも私は死なない、あなたの言葉では殺せない。ウナはミランにも名乗る。私がシオンです、黙っていてごめんなさい、と。血のつながらない継母に育てられた娘と、血のつながらない祖母に育てられた娘。母親が入れ替わっていた二人だった。

撮影が始まる。ドンマンは初日の挨拶で、コートが偽物だった話をわざわざする。だまされたと分かってもっと好きになった、どんでん返しを秘めた服だから。ストーリーがなければ死んだも同然なのだと。現場で行き詰まって言葉を失った彼を、ノ・ガンシクが怒鳴りつけて立たせる。

兄が人生の目的を問う。ドンマンの答えは、可笑しく生きる。兄の判定は合格だった。すべてのストーリーは存在の叫びで、苦しく、悲しく、憂うつに、そして可笑しく存在する。生きているかぎりストーリーを書くなら、せめて可笑しく——俺はできなかったが、お前は。

完成した映画を見たギョンセは泣く。二十年で書いた十四本のうち十二本が、パク・ギョンセの話だった。世界一しょぼくて、一番愛すべき人間だから。

そしてドンマンは新人監督賞を受賞する。受賞後、兄に電話をかけて言う。これで検索に引っかかる、ヨンシルが叔父さんを検索できる、と。ミランの呼びかけに、フィンランドからDMが届いていた。

うまくいかない言い訳に
過去を持ち出すのかも

ウナ

ヒューマンビーイング
“存在”だ “行動”じゃないぞ
存在するだけでいい

兄ジンマン

実の娘は あなたなんかより はるかに上等よ
誰にもすがらない 男にも両親にも

ヘジン

それでも 私は死なない
私は あなたの言葉では 殺せない

ウナ

私がシオンです
黙ってて ごめんなさい

ウナ

人生の目的は?
可笑しく生きる

兄とドンマン

世界一しょぼくて
一番… 愛すべき人間

ドンマン

これで検索に引っ掛かる
ヨンシル 叔父さんを検索できるぞ

ドンマン

🧡 感想(みかおばさんのひとりごと・全話視聴後)ネタバレあり

物語の冒頭で、正直、ギョンセに「わかる」って思いました。好き勝手にしているようなドンマン。ズケズケと入り込んでくるようなドンマン。自分を掻き回されるようで、嫌だって。

でもそうじゃないって、すぐわかるんですけど。そう振る舞っているのも実は防御というか、弱い部分であって。ギョンセや周りの人たちも、鬱陶しいと言いながら、結局は羨ましかったんですよね。ドンマンの才能をわかっていたのでしょう。でもウナは、周りとは違う目で、ドンマンをしっかりと理解します。

ウナは母親に捨てられたという経験から、自分でもわからない感情を抱えていました。のちに「助けて」だとわかるその感情を、彼女はずっと押し殺して生きていたんですね。その出来事が彼女を作り出している。でも、そのせいにしているのは自分自身だということにも気づいて、自分が誰かということを公にして、母親を許して、その自縛のようなものから解き放たれていきます。

兄とドンマンも、兄弟二人で生きてきました。兄は自分の娘と離れ離れになり、自責の念で自死を図ろうとします。ドンマンが兄を常に心配して、兄の寝息を聞いていると安心するというのは、私の経験からもよくわかります。

ヘジンもかっこよかったです。夫ギョンセに、ドンマンに、言い放つ言葉。かと思えば、実の母で女優のオ・ジョンヒがウナに言うのは、悪かったと詫びる言葉ではなく、自分の娘に対する信頼でした。場面場面に、救いのある素晴らしい言葉が溢れていました。最後、仲間たちがドンマンの映画を観て涙するところは本当に良かったです。

自分のことを無価値だと思い、価値を探そうとする。というよりも、自分はここにいるんだって気づいてもらいたい。そもそも価値なんて探さなくていい。人間のズルくて嫌なところ、比べたり、妬んだり、悲しんだり、辛かった過去。それでも、必死でもがいて生きてる。生きていることこそが存在価値なんです。

私も、今まで曲げなかったことや、ぶつかった人たちも、今となっては滑稽に思える。ドンマンとお兄さんが交わす「可笑しく生きる」という言葉が、自分の人生を愛おしいものにしてくれます。最終話は泣きっぱなしでした。韓ドラ人生トップ5に入ります。

最後に、ドンマンのお兄さんの言葉を、自分自身に。

全てのストーリーが 存在の叫びなんだ
こんなに苦しく存在し
悲しく存在し
憂うつに存在し
可笑しく存在する
せいぜい100年で みんな消えてしまうのに
確かに存在していたのか?
その疑問を封じるため 夢中でストーリーを書く
生きてるかぎり ストーリーを書くなら せめて可笑しく
俺はできなかったが お前は可笑しく

兄ジンマン

OST Part.4|서영주 of 너드커넥션「나란한 밤(並んだ夜)」🎧

📌 『誰だって無価値な自分と闘っている』まとめ

二十年デビューできずにいる映画監督志望のドンマンと、映画会社の企画PDのウナ。感情を表示するウォッチがきっかけで出会った二人は、業界の仲間との確執や、それぞれが抱えてきた家族の傷と向き合っていきます。うまくいかない自分をもてあましながら、それでももがいて生きる人たちを描いた全12話です。

👍 みかおばおすすめ度・評価(全話視聴後)

『誰だって無価値な自分と闘っている』は面白い?と聞かれたら――

🌋絶対見てほしい一本

派手な事件は起きないのに、毎回どこかで胸を掴まれます。うまくいっていない自分に心当たりがある人ほど深く刺さる12話です。

🎬 作品情報・キャスト

項目内容
タイトル誰だって無価値な自分と闘っている
原題모두가 자신의 무가치함과 싸우고 있다
配信Netflix独占配信(見放題)
配信期間2026年4月19日〜5月25日
配信ペース毎週日・月曜
話数全12話
制作JTBC
演出チャ・ヨンフン
脚本パク・ヘヨン
ジャンルヒューマン/群像劇

主なキャスト(画像出典:JTBC公式サイト)

ク・ギョファン(ファン・ドンマン役)

ク・ギョファン(役名:ファン・ドンマン)…
二十年デビューできない映画監督志望。黙ると存在価値を疑う声が聞こえるので、しゃべり続けている。

コ・ユンジョン(ピョン・ウナ役)

コ・ユンジョン(役名:ピョン・ウナ)…
映画会社チェ・フィルムの企画PD。九歳の置き去りの記憶を抱え、感情が昂ると鼻血が出る。

オ・ジョンセ(パク・ギョンセ役)

オ・ジョンセ(役名:パク・ギョンセ)…
八人会の一員でコパクフィルム所属の監督。二十年ドンマンを憎み続けている。

カン・マルグム(コ・ヘジン役)

カン・マルグム(役名:コ・ヘジン)…
コパクフィルム代表でギョンセの妻。元記者。

パク・ヘジュン(ファン・ジンマン役)

パク・ヘジュン(役名:ファン・ジンマン)…
ドンマンの兄。溶接工で、新春文芸に当選した詩人。

ペ・ジョンオク(オ・ジョンヒ役)

ペ・ジョンオク(役名:オ・ジョンヒ)…
トップ女優。

ハン・ソナ(チャン・ミラン役)

ハン・ソナ(役名:チャン・ミラン)…
女優。ギョンセ作品の主演で酷評される。

チェ・ウォニョン(チェ・ドンヒョン役)

チェ・ウォニョン(役名:チェ・ドンヒョン)…
チェフィルムの代表で、ウナの上司。

❓ よくある質問(FAQ)

Q
『誰だって無価値な自分と闘っている』はどこで見られますか?
A

Netflixで独占配信中です(2026年8月時点)。日本語字幕ありで全話視聴できます。

Q
全何話ですか?いつ完結しましたか?
A

全12話です。2026年4月19日から毎週日・月曜に配信され、5月25日に最終回を迎えました。

Q
どんな人におすすめですか?
A

うまくいかない自分と折り合いをつけようとする人の物語が好きな人におすすめです。『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』『私の解放日誌』のパク・ヘヨン脚本が好きな人にも刺さります。

▶ 『誰だって無価値な自分と闘っている』を観る

Netflixで独占配信中です👇

Watch We Are All Trying Here | Netflix Official Site
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みかおば
みかおば

~大事なことは韓国ドラマから~
韓国作品は、
自分の“なんでもない人生”を、そっと肯定してくれる気がします。
ここに書いたことに、少しでも共感してもらえたら嬉しいです☺️
最後まで読んでいただきありがとうございました。
またお会いしましょう〜👋

📅 初回公開:2026年8月13日

コメント

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